2学期がスタートして、1ヶ月が過ぎました。
この時期になると、
「共通テストまであと何日かなぁ」
「このままで間に合うかなぁ」 と焦りが出てくる人も多いはず。
焦る原因は、
・夏が終わり、試験本番まであと少ししかないように感じる
・夏の勉強が思うように進まなかった
・模試の結果が伸び悩んでいる
ではないでしょうか。
今回は、その焦りを少しでも軽減できたら…と思います。
1.自分の小さな一歩を大切にする
まず、メンタルを安定させたいのであれば、自分の小さな一歩を大切にしてみてください。
例えば、模試での点数が思うような結果ではなかったにしても、その模試で前もって勉強していた一部分の問題だけでも解けていたら、充分成長しています。
その成長を自分で褒めてあげましょう。それはもうホントに小さな成長でもOKです。
また、他人と比べることは完全にやめてしまいましょう。それよりも、今の自分と昨日の自分を比べてどれだけ成長できているかに注目してみてください。
ライバルは過去の自分です。勉強をし続けている限り、あなたは徐々に賢くなり続けています。英単語を1つ、漢字1つ覚えるだけで、過去の自分より成長しています。
メンタルの状態が悪くなりやすい人やネガティブになりやすい人は、大きな進化を求めてしまいがちです。
大きな進化は、小さな進化の積み重ねからなるものです。それよりも常に目先の小さな進化を評価するように癖づけてみましょう。それがいつの間にか大きな進化になります。
2.怠惰な自分を愛する
受験期になると、これまでサボってきた自分を後悔する事は誰にでもあります。そして人間は程度の差こそあれ、怠惰なところは誰にでもあります。
ダメな自分を認める行為は、今の自分を全否定するという事です。そんな事をする勇気は普通の人間にはありません。
だからこそ、人は自分の不出来を呪う方向に走りがちです。ダメな自分を認め、自分を全否定するより楽だからです。
自分を責めることが癖になると、以下の悪いループに陥ってしまいます。
自分を責める → 気持ちが落ち込む → ネガティブに考えるようになる → 勉強がもっときらいになる → 勉強しなくなる → さらに頭が悪くなる → もっと自分のことを責める → メンタルがさらに悪化する
この自分を責める負の無限ループを断ち切る力を持っているのが、ダメな自分を認める開き直り精神です。開き直ることができると、次の好転ループが起きます。
自分はダメな人間だと開き直る → 自分にも他人にも見栄を張らなくなる → 自分の等身大の実力を直視できる → 自分のペースで学習できるようになる → 勉強があまり苦でなくなる → 継続して勉強できるようになる → レベルに合った勉強をしたおかげで少しずつ賢くなる → 単純に勉強への評価が少し変わる → もっと勉強したくなる → どんどん頭が良くなる → 成績もよくなって更に勉強が好きになる
この好転ループを起こすためにも、まずは怠惰な自分を愛して、ダメな自分を許してあげましょう。
またありがちなのが、周りの学力レベルについていきたいと焦り、自分のレベル以上の参考書で勉強してしまうことがあります。
自分のレベルに合っていない問題なので、できない自分に嫌気がさし、やる気が無くなります。ここでもダメな自分を認め、開き直りましょう。
他人の学力など気にせず、自分のペースやレベルに合った参考書や問題集で勉強をしましょう。効果も出やすく、モチベーションが上がりやすいです。
3.自己設定した役者になる
もしも明日、第一志望に合格することが確約されるとしたら、どんな気持ちになりますか?
結果が確約された瞬間、いろいろ苦労してきたけど、この時のために頑張ってきて良かったとは思えないでしょうか。
このように、人は未来で成功する事が確約されるだけで、過去を洗い流すことができます。逆に、今までの模試でA判定をとり続けてきたとしても、不合格になってしまえば、もっとあの時頑張っていればと、過去をネガティブに捉えてしまうのが人間です。
以上の事から、自分のメンタルの状態が悪くなる要因は、未来の自分がダメになるという設定を、自分の中で勝手に作り上げてしまっているからということが分かります。
逆に未来、偏差値が上がり、第一志望に合格するという設定を自分の中で固め、自分がその設定通りに演じることが出来れば、メンタル状態を高めることができます。第一志望校の合格者役の俳優を常に演じてみましょう。
とはいえ、長年のネガティブな思考のクセから抜け出すのは難しいかもしれません。
始めは無理やりにでもポジティブに考えてみることをおススメします。続けていくうちに脳もその思考に慣れ、受け入れられるようになります。
要はネガティブにならずに勉強し続けられるかどうかは、設定した自分の未来像の描き方次第でコントロールできるという事です。
未来の自己設定は、今すぐ自分で決めることが出来ます。そして、根拠のない未来の設定を根拠なく信じ、その設定を自分で演じ切るような役者になれる人が夢を叶えられ、自分自身の行動力の源になります。
4.何も考えない時間を作る
メンタルの状態が悪い時には、どんなことを考えても、ネガティブな思考しかできない場合がほとんどです。そんな時には、思い切って思考を止める時間を作りましょう。少しの時間でも、今考えている不安や悩み等のストレスから離れ、頭を空っぽにする時間を設けることで、気持ちが楽になっていきます。具体的には、
あぐらをかく、または、椅子に座る → 背筋を伸ばし、目を閉じる → 呼吸(鼻から吸って口から吐く)に意識を持っていき、頭の中で真っ白な空間を想像する。 → 真っ白な空間以外は何も想像しないように意識する。その他の言葉や記憶、思考が脳内によぎったときは、すぐさま思考を真っ白な空間に戻す。
この作業を5分~15分行うだけで、かなりメンタルが安定します。ストレスから解放される虚無の時間を作ることで、だんだん気持ちがクリアになっていき、自然と前向きな状態で勉強に取り組むことが出来ます。
5.運動を取り入れる
精神面で疲れているなと感じる時ほど、肉体への意識を向けてみてください。肉体のコンディションが良くなければ、脳のコンディションも悪くなり、思考もネガティブになりがちです。
メンタルが良くない状態の時は、休憩時間に運動をこまめに取り入れてみてください。
ずっと座っていると血行が悪くなり、やる気が無くなります。血行が悪くなると、脳のコンディションも悪くなります。
そこで、勉強の合間に適度な運動を取り入れてみましょう。脳の血流が良くなり、集中力がアップし、効果的に知識を取り入れることが出来ます。
運動と言っても、軽い運動で大丈夫です。歩くだけでも全然違います。歩くことで血行が促進されますし、軽い運動はリラックスできて、落ち着いた安らかな気持ちにさせる働きがあります。
まとめ
・自分の小さな一歩を愛する。
・怠惰な自分を許せれば自分の立ち位置が把握でき、等身大の自分にあった勉強ができるので、好転ループを起こしやすくなる。
・自分の未来の良いビジョンを明確に想像し、未来そうなる設定の人間としての行動を取り続ける。
・思考がネガティヴになったら、無思考になる時間を設ける。
・小まめに運動を取り入れ、肉体のケアを怠らない。